心理的瑕疵物件F

2017年09月27日

やっと、このお話が終わりになります。
散々長くなった挙句に申し訳ないのですが、詳しく書けない事が多いので、この記事だけ妙にアッサリしてしまっております。お許し下さい。


続きです。

オーナーに電話で説明してから三日後の朝9時のことです。
私とY君はオーナーは、問題のアパートがある土地の氏神様の神社の近くで待ち合わせました。
そして、そのまま神社に参拝します。
Y君が念の為に御札を頂いていこうと言い出し、3種類ほどの御札の中から
「あ、多分これがいいよ」
と言った御札をオーナーが授かりました。
「ここの神様にどれがいいか聞いたら、この御札がいいって教えてくれた〜」
そうY君が言います。どれがいいのかを心の中で聞いていたら頭に浮かんだそう。
商売繁盛の御札でいいのだろうかという疑問が湧きましたが、神様が教えてくれたならそれでいいのでしょう。^^;
御札を持って再び拝殿に向かって会釈します。

そのまま問題のアパートに向かいます。
アパート近くの駐車場に停めておいたオーナーの車から、用意して貰った物を運んでアパートの部屋に入ります。結構な荷物でした。

さっそく試してみたい事を行なう事になりました。
Y君と電話で話した時にはこういう原因なんだろう、絶対にそうに違いない、とまで思っていたのですが時間が経つにつれ、もしかしたら間違っているんじゃないかと、自信が無くなっておりました。
Y君は
「だいじょうぶだよ〜、他にいい方法も思いつかないし、とにかく試してみないと分かんないじゃん。これで駄目ならお手上げってだけだから〜」
と気楽なもんです。
相変わらず気持ちの悪い空気と言うか念が吹き出している床下にひょいと降りると濁った水晶を拾い上げます。
「これ綺麗にして埋めておくよ、じゃ、進めちゃって〜」
そう言うと水晶を水道で洗い始めます。

用意したお皿の上に半紙を敷き食べ物を乗せるようにオーナーに指示します。
その間に私は深めの器に日本酒を注ぎ入れ、そこに粗塩を一掴み入れて、割り箸でかき混ぜます。
半紙を細く千切った物を幾つか作ると、粗塩を溶かした日本酒をその細く千切った半紙の先に漬け、それを6畳間の北の壁の一部にハタキをかけるように軽く叩きつけます。その後で壁についた日本酒を他の半紙で拭き取りました。
これ、授かってきた御札を貼る場所を浄める方法です。本来は拭き取らず乾くまで待つのですが、日本酒は染みになりやすいので。
オーナーがその壁に半紙を貼って、その上に御札を貼ります。

その後、同じく粗塩を溶かした日本酒を振りかけるように床下の土も浄めます。
この時点でY君が水晶を埋めて戻ってくると
「お、いいんじゃない、嫌な空気がちょっと薄くなってる〜」
と言います。(私には変わったかは分かりませんでしたが)
先に持ち込んでおいて貰った折り畳みの小さなテーブルの上に半紙を敷き、その上にお供え物を並べます。

その後は下手に真似されると宜しくないので詳しく書けません。
祝詞をあげたり、床下の土にお供え物を少し埋めたりです。少しだけヒントを書くとすれば地鎮祭に割と似ております。
テーブルの上にあるお供え物は、翌日に持ち帰って食べたり飲んだりして消費するよう言いました。
翌日私は行けませんでしたがY君が様子を見に行くと嫌な空気がまた弱くなっていると感じたそうです。
最初の頃が10だとすると、9くらいまでに弱くなった感じだったそうです。

結局、この一度だけでは解決までは至るわけもなく、オーナーにはお猪口一杯程度の日本酒、小さじ一杯程度の粗塩と洗って乾かしたお米を毎週一度はお供えし、月に一度は土の中にちょとだけお供え物を埋めて、2〜3ヶ月ほど様子を見る方がいいかも知れないと伝えました。
(案の定、私はその日から体調崩しました)

その後、Y君が1か月後に訪れた時には7くらいの空気に、2か月後には5くらいの空気になっていたそうです。
その間は床板は開いたままではなく、仮に厚めのベニヤ板を置いて塞いでいましたが、お供えする時と窓を開けて空気を入れ換える時には開けるようにして、その部分以外にはオーナーが色々な荷物を置いて倉庫代わりに使っていました。
そんなに急いで貸さずに、いずれきちんと解決するまでこのまま倉庫として使っていようと思ったそうです。

結局、そんな状態が1年以上続きました。
私も4か月後くらいに一度訪れており、その時にはまだ若干感じるなという程度で、Y君曰く2〜3くらいの弱さにまでなっておりました。その際には私も体調を崩す事はありませんでした。
その後もY君がたまに様子を見に行っていたのですが、その2〜3くらいの状態から0になるまでが異常に長くかかったようです。
その間に、氏神の神社にお祓いを頼めばもっと早く解決したのかも知れませんが、同じアパートの他の部屋が空いてリフォームする際の資材置き場として使ったりなどもしていた為に、なかなか機会も無かったようです。
1年以上経過して、もう貸しても大丈夫だろうかとオーナーから再び連絡があり、Y君が見に行った時には既に何も感じない状態になっていたようです。

私が思ったように神様や神様のお遣いが土地を穢された事に怒っていたのが浄めたので収まったようにも思えますが、元々は別の原因であり土地を浄めてお供えをした時点から守ってくれるようになったために収まった可能性だってあります。もっと言えば、床板を外して頻繁に窓を開けて空気を入れ換えたので自然に収まっていった可能性だってあります。
不気味な体験をした居住者とそうでない人もいましたが、その違いも分からないままです。
結局のところ、何だったのかはまったく分かっていないのです。(笑)
考えても分からない事など世の中には幾らでもありますから、今問題無いのであれば別にいいかと思っております。
調べようも無いですし、今は床板もきちんと戻して、現在では事が収まってからの居住者も二人目になっていますが、一人目も二人目も特に何も異常は無いそうです。

そうそう、件の部屋は念の為に床下に岩を置き、その上に立てた板に御札を貼ってあるそうです。
その後は床板は開けてないそうですから今も多分そのままあると思います。(笑)


終わりです。
やたら長かった割にほとんど怖くもありませんし、何だったのかも結局は分からずじまいと言う中途半端さで申し訳が無いです。^^;
今後は細かい描写や説明はなるべく避けようと思いました。(笑)

posted by 未熟な修行者 at 23:17 | Comment(10) | TrackBack(0) | 日記

心理的瑕疵物件E

2017年09月25日

あまりに長くなってしまい読んで下さっている方に申し訳ないような気がしております。
今月はこのお話しの記事だけで終わりそうな勢いです。(笑)


では、続きです。

身体に影響を受けてしまったのか、その日に帰宅してすぐ頭痛と吐き気に悩まされました。吐き気は一晩寝たら嘘のように治りましたが、弱い頭痛は翌日も残っていました。

また二日後に、やはり水晶が濁ってしまったとオーナーからY君に連絡があったそうです。
Y君もどうすればいいか考えあぐねたようですが、二日しか経っておりませんし、私もやはり何も思いつきませんし思い出せませんでした。
Y君の強制的に霊を消えさせる必殺技(何かは内緒です)も何度か試してみたらしいのですが、霊じゃないからなのか、力が強いからなのか、まったく効かなかったらしいです。
私もY君も、お手上げかな、と思い始めていました。
一般の方より少々不思議な体験をする事が多いとは言ってもただの人間ですから、分からない事も知らない事も山ほどあります。

そんな手探り丸出しの意見を出してみました。
「あの床下の地面から出ているのは確かだから、いっそのこと土を全部入替えればどうかな?」
「それも大変だよね〜。どの辺りまで掘って入れ替えればいいのかも分からんし〜」
「まぁ、確かに。でも水晶取り換えてもキリが無い気がするね」
「うん、持ってるのを全部使っても駄目だったりして〜。こうなったら聖水でもまいてみる?教会で分けて貰えるかな〜」
「信者でもない人には分けてくれないんじゃない?」
「だよね〜。簡単に作れもんなら作るんだけどな〜」
「確か、カトリック教会で水に塩を入れて神父が祝福するんじゃなかったかな」
「よく知ってるね〜。神父じゃなきゃ作れないのか〜」
「カトリック教会にも行ってみてた時期があるからね。信仰が無い人が作っても使っても只の塩水でしかないって聞いたよ」
「信仰が無きゃ駄目か〜。なら、まだ俺等が身近な方の神社にいる神様の方がいいかな〜」
「手水舎の水でも使ってみるってこと?」
「それが効くならいいけどね〜。神様がさくっと出張して直接解決してくれると楽なんだけどね〜」

Y君が言った「神社」、「神様が出張して」と言うキーワードで、あの部屋の空気に似たものをどこで感じた事があるのかに突然思い当たりました。
聞いていた自殺の状況が酷いものだったせいなのか、霊的なもの、もしくは残ってしまった強い念とばかり思っていたので、その事に思い当たりもしなかったです。

「分かった、あれは神社だ!あの部屋の空気の感じって神社に参拝しようとして拒否された時の空気にかなり似てるんだよ」
「え、参拝を拒否?誰に?」
「たまにしかないけど参拝しようと境内に入った瞬間に具合が悪くなったり、入ろうとしただけで入ってくるなって言う空気で一杯になる神社が本当にたまにあるんだけど、あの空気の感じに似ているんだよ」
「それって変なものが住みついちゃってる神社じゃないの〜?」
「そう言う類の神社なら最初から参拝しないよ。たまに拒否される神社あるだろ?」
「え〜、俺はそんなこと無いけどな〜」

まったく同じわけではありませんが、私があの部屋で感じた空気は参拝を拒否された時の神社の空気と良く似ていたのです。
霊の気配のように最初から禍々しいものではなく、きちんとした正常な空気ではあるのですが全力で拒否された時の感じに似ているのです。
と言っても、あの部屋の空気は正常には程遠いのは事実で、まったく違うけれど似ていると感じるのです。

Y君は神社で参拝を拒否された事など一度も無いため知らないそうです。
(それはそれで私としては何か釈然としませんが)
あの空気に何か知っている感じが微かに混ざっているとY君が思ったのは神社で感じる空気の一部であったために知っている感じがしたのではないか、そういった事も含めて一生懸命にY君に説明しました。

「は〜、なるほどね〜」
「と考えたら、霊じゃないってのも分かる気がしない?」
「産土神とか氏神とかの土地神ってことか〜」
「あの場所にいるんじゃないとしても、神様や神様の遣いが守ってくれているのに穢されたと思われているとかは?」
「神様には人間の常識なんて当てはまんないだろうから無いとは言えないかもね〜。実際にきちんと祀らないといけない祟り神なんてのもいるわけだし〜」
「ただ、神社にはお祓いして貰ってるんだよね、なら、やっぱり違うのかな」
「ん〜、もしかしてだけど、亡くなった人の霊と部屋に対してのお祓いだったのかもね〜」
「土地に対してじゃない、ってこと?」
「うん、床下まで染み出して土地まで穢されているとか普通は分からないもんね、そう言われれば俺も気になった事があるわ〜」
「何?」
「あのアパートの割と近くに神社があったよね〜。あの神社は多分だけど産土神とか氏神の神社じゃないと思うんだけど、そういった神社にお祓いして貰ったのかも知れないね〜」
「あの土地を守る神様の神社ではないって事か」
「土地の神様に絡む事はその神様の神社に頼むのが正解だし確実だろうからね〜」
「だとしたら、あの土地の神様を祀っている神社に土地のお祓いをしてもらうのが確実かな?」

Y君も試してみる価値には異論は無いようです。
ですが、あくまでも推測でしかないので、それが確実なのかどうか分からないのが気になるようでした。
それほどの金額では無いとしても床を開けて貰う工事をお願いしてお金を使わせてしまっている訳です。
「どっちにしろ、床は開けないと分からない事だったから、それは気にしても仕方ないんじゃないの?」
「ま〜、そうなんだけど〜。結果的には長期間穢れたままだったって事も気になるんだよね〜」
「すぐに改善はしないってこと?」
「やってみないと分からない事だけどね。でもお金を使わせるのは気が引けるから、とりあえず俺たちで出来る事があればいいんだけどな〜」

その気持ちは分かります。確実なのであればお祓いを頼んで貰えばいいだけですが、生憎な事にここまで全てが手探りですので説得力も無いでしょう。
「神道系の土地を浄める簡易的な方法なら知っているけど、まずそれやってみる?何か変化がみられるかも知れないし」
「え〜、知ってるんなら最初から提案してよ〜」
「だって、土地の神様絡みとかって考えは全然頭になかったから」
「そりゃそうかもだけど〜、とりあえずそれやってみよっか。どうすればいいの〜?」

とりあえず用意する物を伝えました。
第三者である私達が用意するより土地の持ち主が用意した方がいいのでオーナーに用意して貰う物が殆どです。これらは神様にお供えするお酒や食べ物です。
私達の方で用意する物も若干ありますが、たいしたものではありません。

Y君は早速オーナーに連絡を取りました。
案の定、お祓いを頼んだ神社は氏神ではなく、Y君が言っていた近所の神社だったそうです。その神社の人と知り合いなので深く考えずに部屋のお祓いを頼んだのだそうです。お寺に頼んだお祓いも部屋にいると思われる霊の供養のものだったそうです。

土地のお浄め、と言う前提で私達で試してみたい事がある、おそらくすぐに解決と言う訳にはいかないが解決への糸口にはなるかも知れないこと、改善しそうだと分かったら土地を浄めるお祓いを正式に頼むという手もある事などを説明しました。
オーナーの意向を伺ってみると是非やってみて欲しいとの事でしたので、用意して貰う物を伝えました。
私達が行ってそれを行なうまで水晶はそのままで、晴れた日に窓を開けに行くだけにしてもらいます。


続きます。
次でやっと終わりの予定ですが、書くのが憚られる内容が多くて、とても中途半端な感じで終わってしまうと思います。^^;

posted by 未熟な修行者 at 23:20 | Comment(3) | TrackBack(0) | 日記

心理的瑕疵物件D

2017年09月23日

仏教信者らしくない記事がいまだに続いていますが、本日は秋の御彼岸の中日です。
彼岸入りが先の20日で、彼岸明けは26日です。
(べ、別に忘れていたわけではありませんよ)
御先祖様に感謝の気持ちを持ち、ホンの僅かでも良いので人として正しく生きる努力をしましょう。詳しくはこちらを。^^;


さてさて、続きでございます。

新たな水晶を置いたY君は
「他にも何か方法が無いか考えてみますね」
と言うと、とりあえずは前回と同じように窓を開けたり様子を見たりするよう伝えます。
水晶は吹き出している念と言うか空気を浄めてくれるかも知れませんが、もっと根本的な手段でこの床の下にこもった念を浄化してやらないと駄目なのでは無いかとY君は思ったのだそうです。

その二日後にY君から私に連絡がありました。
新しく置いた水晶がまた濁ってしまっているとオーナーから連絡が来て、取り換えに行かなくてはならないのだそうです。
しかし、霊も見当たらないし霊の仕業と言う感じでも無く、物に宿ってしまった念のようにも感じるけれど今一つ何なのかが分からないので時間があるなら一緒に行ってくれないだろうかとの事でした。
「大丈夫だよ〜、いわゆる霊ってのはいないから」
「でも、悪影響受けたりしてる人もいるんだろ?」
「部屋の中だと多少気持ち悪くなったりするかもだけど、短時間なら外に出ちゃえば多分大丈夫だと思うからさ〜、頼むよ〜」

今迄の経緯も聞いて私はそれはもう無理なんじゃないかとも思ったのでした。
霊であるならY君が何とか出来るかも知れませんが、霊の姿も見えず、その嫌な空気と言うか念はいわゆる霊の気配とは違うものと感じるのですから、いくらY君でも対処できないものなのかも知れません。そうであるなら部屋は貸さずに倉庫にしてしまった方が良い気もします。

そう正直に言うと
「そうなんだけどね〜、何か方法がある気もするんだよね〜」
「霊だったら何とか出来るんだろうけど、そもそも霊も見当たらないし気配もないんだよね?」
「うん、ただ何か引っ掛かるんだよね、知ってるのに思い出せないみたいな〜。君なら何か気付くかもと思ってさ〜」
「いいけど、また強制的に見えるようにするつもりだろ?」
「いやいや、霊はいないと確信あるからさ〜。見えなくてもあの嫌な空気は感じる事が出来るだろうから、それで充分だと思うんだよね〜」
「正直見えるようにされると後が面倒だから、見えなくていいなら楽でいいけどね」
「いないから見えなくていいんだけどさ。なんて言うのかな、ほら、タチの良くない霊がいると、その辺にいる霊まで引っ張られてきちゃったりする事もあるじゃん、そういうのすら見当たらないんだよね〜」
「何にも寄ってきていないの?」
「うん、まったく何にもいないんだよね〜。あれがタチの良くない霊が原因でここまで長く続いているんだったら、普通は他の霊にも居心地がいいのか何かしら寄って来るようなもんだけど何もいないんだよ〜。そこも引っ掛かってるとこなんだよね〜」
「ふ〜ん、訳が分からないね、何だろう」
「あれだけ嫌な感じなのにオーナーは何も感じないってのも不思議と言えば不思議だしさ〜。何か気付いた事があれば教えてくれればいいから」

Y君は何か違和感があるようですが、正直なところY君に分からないものが私に分かるとも思えません。
見に行くだけ(いや見えないけど)でよくて、それで些細な事でも何か気付くことがあるのならば、少しは役に立てるかもしれません。
Y君が商売でやっているのであれば手伝う気持ちも湧かないでしょうが、Y君は何か力になれるならという気持ちだけでやっているので私も断り辛いです。
それに、私は関わらない方がいいとY君が判断した場合は、手伝うと私がいくら言っても手伝わせてはくれません。Y君が大丈夫だと言う場合にはきっと大丈夫なはずです。


と言う訳で、Y君と一緒に行く事になりました。
アパートの近くでオーナーと落ち合い、問題の部屋に入りました。

Y君が言っていた通りで部屋の外では私にも何も感じ取れませんでしたが、部屋の中に入った瞬間に嫌な空気を感じました。そして件の6畳の部屋に近づくにつれ、嫌な空気が強くなります。
実はこの時、
<あれ?この感じ、何か知ってるような気がする>
と思ったのです。それと同時に、これ以上は近づきたくないと言う感覚を味わいました。

「どう?」
Y君が聞いてきます。
「Y君と違って詳しいわけじゃないけど霊って感じではない気はするね。でもこれ以上近付くのは嫌かも」
「あんま近付きたくない感じ?」
「近付きたくないと言うよりも近づけないって感じかな」
「ふ〜ん、なんだろ?」
「何かこんな感じを知ってる気がするんだけど」
「だろ?何か知ってる感じが少し混ざってる気がしない?」
「混ざってるとかじゃなくって、こんな気配と言うか空気に似た感じをどこかで感じた事があるような気がする」
「え、何か知ってる感じが微かに混ざってるとかじゃなくて?」
「いや、よく似たようなのをどこかで感じた事があると思うんだけど」
「いつ?どこで?」
「う〜ん、いつどこでだったんだろ」
正確に言えば、まったく同じ空気ではないのですが、自分は以前にこれを感じて知っていると言う感覚がありました。
今まで経験した霊体験を色々思い出してみても該当するものが思い当たりません。そもそも霊体験で感じた事があるのであれば、Y君がとっくに分かっていそうなものです。

「とりあえず、水晶取り換えておこっか〜」
そう言って床下に降りると、濁った水晶を拾い上げて私に手渡してきました。
「これ、そこの水道の水で洗って欲しいんだけど、いい?」
「分かった」
キッチンの水道で水晶に対して感謝の念を持って洗うように言われました。
言われた通りに心の中で感謝を述べながら水晶を洗っていると、その内の一つは割れてしまいました。力も入れていません。ひびが入っていたようです。

Y君はその間に新しく水晶を置いて、床下から上がってきました。
そしてY君と一緒に庭の端の方に適度な穴を掘り、中に粗塩を少量ふってから、水晶に感謝の念を持って穴の底に入れ、土をかぶせてから粗塩を再度少量ふりかけ、再び感謝を念じるようにと言われました。
「水晶って、こうやって処分するんだ?」
「うちの婆様が言ってたんだ〜、土から出たものは役目を終えたら土に戻すのがいいんだってさ〜」
「土って言うか岩から出たんだろ?」
「そこは気にしなくていいの、大地に返せばいいんだよ〜」
「粗塩は?」
「お浄めの為かな〜、綺麗な所に返してやるってことだと思うんだけど、よく分かんない」
「他のパワーストーンとかでも同じ方法?」
「うん、そう。海とか川に沈めても大丈夫みたいだけどね」
「へ〜」

そこまででオーナーに再び様子を見てもらうようお願いしました。
私まで付き合わせてしまっている事に恐縮しきりでした。
「水晶置いた後は嫌な空気が少しだけですけど弱くはなっているんですよ〜。もう少し根本的な何かの方法が取れれば、もっとマシになると思うんですよね〜」
Y君はそう言いました。
「難しいようであれば、もう諦めて倉庫にでもしますから」
とオーナーは言っておりました。
Y君が私を指差して
「彼が何か知っている感じと言ってたので、それが何か思い出せれば方法も思いつくかも知れません」
と言いました。
実際のオーナーの気持ちとしては、駄目なら駄目で早くケリをつけてしまいたいと言う気持ちもあるでしょうし、何より時間ばかりかかって迷惑なのかも知れません。
ですが、オーナー自身に差し支えがないのであれば、もう暫く様子を見たいと言う事を伝えました。
と言うのも、私もY君も何か喉に魚の小骨でも刺さっているようなもどかしさがあったからです。
あと少しで何か思い出せそうなのに思い出せないと言うモヤモヤした気分だったのです。

「それは手間を取らせているのはこちらですから問題はありませんが。仕事ではないからお礼も要らないと言われていながら、ここまでして頂くのも申し訳ない気がして」
とオーナーが言います。
「お礼は要らないですけど実費は頂きますよ〜、今んとこ何処にでも売ってる粗塩くらいしか使ってませんけどね〜」
とY君。
「水晶だって何個も使ってますが、そちらは?」
「うちの婆様から、何かあった時に使えと貰った物なので大丈夫ですよ〜」
「そんな大事な物を」
「いやいや、こういう時の為にくれたんだと思うんで気にしないでいいです。お金取ったら怒られますわ〜」

私まで引っ張りだしてきたのが気になったのか、解決出来ても出来なくても手間賃程度は出させて欲しいと粘られてしまいましたが、祖母との約束でお金を頂く事は絶対に出来ないとY君が必死に固辞していました。
部屋を後にしてオーナーと別れた直後に
「こういうやりとりも面倒なんだよね〜。お金取ったら婆様が絶対に夢枕に立って怒るってのに〜」
と言ってました。Y君が言うと本当に夢枕に立ちそうですがそれは冗談のようです。

とりあえず、その日はY君とも別れて帰宅しました。
何か思い出したら連絡すると言う事で。


まだ続きます。
いつも超あっさり書き過ぎなのでもう少し細かく書こうと思っての試みでしたが、やはり描写は今迄通りあっさり書くべきだったかもと少し後悔しております。(笑)


posted by 未熟な修行者 at 21:52 | Comment(5) | TrackBack(0) | 日記